レポート 赤道の国エクアドル                 須郷 隆雄

2年間の任期を終え、帰国しました。2750mの高地生活だったため、体調の回復に時間がかかりました。短くも長かった、楽しくも苦しかったエクアドルを報告致します。詳細はブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/sugoutakao)に「エクアドル便り」として掲載しておりますのでご覧ください。

1.赤道の国アクアドル

エクアドルはインディヘナが25%、メスティーソ(インディヘナと白人の混血)が55%でインディヘナ系が合わせて80%を占め、ヨーロッパ系白人は10%、アジア系を含めアフリカ系が10%です。人口は1300万人、国土は日本の4分の3、宗教はローマ・カトリックです。日本でも馴染みのバナナやコーヒー、切花、エビが代表的輸出品ですが、原油や天然ガスはエクアドル収入の50%以上を占めています。エクアドルは国名が示すとおり赤道直下に位置し、アンデス山脈が南北に縦断し、西は太平洋、東にアマゾンが広がり、世界自然遺産第1号のガラパゴス諸島がある多様な生物に恵まれた風光明媚な国です。

赤道記念碑 インガピルカ遺跡

2.派遣先と仕事

エクアドルの最高峰、6310mのチンボラソ山を始め、5000m級の山々に囲まれた標高2750m、人口13万人の町が2年間お世話になったリオバンバです。そこで、「チンボラソ県農村部貧困削減プログラム」に基づくインディヘナ貧困対策が仕事です。配属先はチンボラソ県審議会でしたが、活動先はチンボラソ県内に7会員、28乳業工場を傘下に持つチンボラソ乳製品組合で、市場調査やマーケティングの指導に当たりました。

チーズ展示 仲間の表彰

3.感じたままに

南米は仕事より家庭やアミーゴを大事にする陽気で開放的な、しかも自分第一の民族との印象を持っていましたが、エクアドルは大分違いました。メスティーソを含めると8割に及ぶインディヘナ系の血が、ラテンとは一味違った文化を構築したように思います。比較的まじめで、控えめで、仕事熱心でもあります。貧富格差と貧困層の多いこと、それが農村部、インディヘナに集中していますが、インディヘナが政治的な力を持っていることが、今後の改革に大きな力になりそうです。

米と海産物を良く食べるし、野菜や果物も豊富なことから、食生活には困りませんが、歯を痛めるほどの硬さには閉口しました。比較的治安も良いし、似たような顔をしているので結構居心地も良い。ただ、日本のように管理された社会と違い、仕事の仕方にルーズさが目立ち、それが良いとも悪いとも言えます。コレア大統領の下で、エクアドルは市民主体の国家に大きく変わろうとしています。

インディヘナ部落 仲間たち

4.進化論の島ガラパゴス

エクアドル本土から西約900kmの南東太平洋上にある絶海の孤島です。300~500万年前に出来た島で、現在も火山活動が続いています。ナスカプレートに乗って年間5~7cm、南米大陸に向かって移動しているため、東側が古く、西に行くほど新しい火山島と言えます。スペイン語で「ゾウガメ」という意味です。

ガラパゴスの名を世界的に知らしめたのは、英国海軍の測量船ビーグル号に乗ってやってきた当時26歳のチャールズ・ダーウィンです。ここに生きる動植物は大陸から木や枝に乗って流されてきた漂流者たちです。時を経るとともに、他のいかなるところでも発見できない独特な固有の種を作り上げ、固有種が50%を越えています。ガラパゴスが「生物進化の実験室」と言われる所以です。一見の価値があります。

バルトロメ島 ロボ島とアシカ

以上