中米ホンデュラスの世界遺産

日本の約三分の一の国土面積に750万人が暮らす中米のホンデュラスは、北はカリブ海、南は太平洋に面する緑豊かな小さな国です。この国は、中米6カ国のなかの最貧国といわれていますが、皮肉にも環境保全が最も進んでいるといわれるコスタリカよりも緑が多いのです。

この国に二つの世界遺産があります。ひとつは西の隣国グァテマラの国境地帯にあるコパンのマヤ遺跡、もうひとつは南の隣国ニカラグアとの国境近くに広がる熱帯雲霧林にあるリオ・プラタノ生物圏保護区です。

コパン遺跡はマヤ文明の古典期、西暦250~900年の間に栄えた古代都市遺跡で、16人の王により400年間統治された王国です。広さ24㎢のコパン谷に約1万の先スペイン期の建造物があります。中心的な建造物のアクロポリスは古い建造物を埋めて、増築と拡張を繰り返した結果の多重構造になっており、墓はすべて朱色に染められているといわれています。19世紀の終わりから始まった発掘調査は今も続けられていて、マヤ考古学のメッカとさえ言われています。

リオ・プラタノ生物圏保護区はホンデュラスの北東部、カリブ海に注ぎ込むリオ・プラタノ河の河口から100km上流に遡った源流地帯にいたる5万2350㎢の地域です。標高1300mの山岳地帯から蛇行して流れるリオ・プラタノ河流域は豊かな自然が多くの動植物を育んでいます。またこの地域では先住民族のパヤ、ミスキート族など2000人ほどの人々が、昔と変わらない伝統的な生活を営んでいます。しかし、乱獲によってアメリカマラティーなどの希少動物が絶滅の危機にさらされているほか、高級木材として知られるマホガニーなどの乱伐による生態系の破壊が進んでいるため、1996年に危機遺産として登録されました。(最近、ホンデュラスから帰国したシニアの情報によると、JICA関係者のこの地帯への立ち入りは、治安上の理由により禁止されているとのこと)


コパン遺跡 (文化遺産)  (昼間の写真は、梅谷陽子さんのアルバムでも紹介されています) 
幻想的なピラミッドのライトアップ
(2002年ここでオペラが上演された)
「18ウサギ王」(13代在位695~738年)の石碑など

リオ・プラタノ生物圏保護区(自然遺産)
潟沼を船外機付ボートで渡り、
リオ・プラタノ河を遡上する
源流近く、ミスキート族の暮す
ラス・アマリスの民宿の宿泊所
民宿の台所 子供たちと踊る
手漕ぎの丸木舟に乗り換えて、さらに遡上<
住民の主要食料、プラタノ(料理用バナナ)
河床の岩で航行が困難となり、
舟から下りてジャングルを歩く
水源近くの河床から現出した
シュダー・ブランカ都市遺跡。左端は私
サルの頭に蛇が連なる
リオ・プラタノ河の中・下流域
沐浴や洗濯を楽しむ住民
一般的な先住民の住居
河岸のマングローブ林 アメリカマラティーが生息する潟沼に沈む夕日

以上