思い出の写真

毎年1月子供の日に一般公開される首相官邸 旧国会議事堂、現在は博物館で内部公開
ラチャナムヌン大通りの民主記念塔 ウィマンメーク宮殿の舞台で1日2回タイ舞踊ショーを公開
 
私の送別会のあとバンコックの六本木カオサン通りで  

レポート「真剣勝負の1年間でした」             楠木 孝雄

皇居と霞ヶ関が、上野と浅草の間に引っ越したと思えばわかりやすい、タイの首都バンコクの官庁街です。観光地図では、「王宮周辺」と分類されるチャオプラヤ河沿いの区域で、数多い極彩色の仏教寺院の谷間に、ひっそりと各省庁の建物が点在しています。

私がシニアボランティアとして 1 年間勤務した役所、行政委員会事務局もこの一画、政治デモの最大の標的、今年のクーデターでも真っ先に戦車が出動した首相官邸(ガバメントハウス)の真向い、そして観光名所の大理石寺院と背中合わせの位置にありました。

に接続して、Eメール、インターネット利用フリーの環境を整備して貰いました。カギつきで冷房独立の個室、役所内の情報開示レベル 8 級(日本の本省部課長レベル)相当の待遇など、日本の民間企業での経験しかないボランティアとしては、思いもよらぬ厚遇でしたが、これも 66 歳という当方の年齢に対するタイ人らしい敬意だったのかも知れません。

タイの公務員百万人の給与を決定するペイ・ポリシー・グループが私の職場で、職員は 18 (うち女性 12 )名。修士以上の高学歴者が過半数で、米国留学組、 MBA2 名と博士 1 名が主な仕事上の接触相手でした。 97 年の経済危機のあとで、 IMF 、世銀の指導を受けて推進していた省庁再編を含む公務員制度改革の総仕上げの時期で、役所の士気は旺盛で、こちらも、気を抜けない真剣勝負の思いで過ごした 1 年間でした。

仕事の成果は、「ペイ・サーベイ・ハンドブック」(英文 160 頁)にまとめました。このほか、バンコク日本商工会議所「所報」への寄稿(「タクシン政権の行政改革」 02 年 3 月号と「タイ政府による民間給与調査」 02 年 5 月号)が、無我夢中で過ごした私のシニアボランティア時代の貴重な記録となっています。外交官の勤務地手当改訂作業の手伝いで、バンコクの米国大使館から、米国務省の計算データを入手することができて感謝されました。各国の行政のトップ(大統領、首相)と司法のトップ(最高裁長官など)の給与比較をテーマにした部内の研究会で得た情報も興味深いものでした。

前途有為、若いタイの官僚たちと 1 年間、仲間付き合いできたのは幸せでした。帰国後 4 年半経った今でも、何かあれば相談を持ちかけてくれるのを嬉しく思っています。確実に役所内での発言力を高めている彼ら、彼女たちの、今後の活躍が楽しみです。

以上