会員の皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 三輪達雄  

 今年度(2020年度)の総会は、新型コロナウィルスによる「緊急事態宣言」のなか、4月30日までにネット上の議決という異例の形で行われました。その総会での新役員の承認を受けまして、5月16日にWebでの役員会を開催し、私が新会長に選出されました。当会は2003年の発足以来、先輩諸氏のご努力で会員は百名近くに達し大きな組織となりました。そのような偉大な組織の会長という職を担うことは大変名誉なことで、緊張しております。

 現時点では、全世界的なパンデミックの影響で、JICAから派遣されていた海外協力隊員は、ほぼ全員、一時帰国している状態です。2019年12月31日現在のJICA統計によりますと、これまでのボランテイア総数は54,106名であり、シニア・ボランテイアについては、累計7,082名となっており、JICAにおける海外ボランティア派遣は、世界的に広く認識されている事業となっています。同じ統計では、千葉県のシニアボランティア派遣総数は412名となっていますので、そのなかのほぼ1/4の100名近くの方が本会に加入されていることになります。2020年春募集より、JICAのシニアボランティアの定義に変更があり、本会の会員募集にも影響が出そうです。今後の成り行きについては不透明なままですが、今後も会員勧誘に努力してまいります。

 私は、「幸せの国」として世界的に知られているブータン王国に、協同組合という職種で2年間派遣され、2015年に帰国しました。ブータン王国の人種は、日本人と同じモンゴロイドであり、外観も衣装も日本人に似ており、非常に親近感を感じていました。日本と同じ立憲君主国であり、敬虔な仏教国ということで、大変居心地の良い生活をおくることができました。帰国後は、この貴重な体験を伝えるため、本会を通して「出前講座」や小学校での講座などでブータン王国の人々の考え方などをお話してきました。世界のいろんな文化を大切にして、他の国の助けとなり、一緒に努力して友好関係を深めて行くことこそ、これからの日本の将来を開く最大の道であろうかと思います。

 今後は、JICAにもご指導ご鞭撻を仰ぎながら、活発な活動を努めてまいりたいと思っています。本会益々のご発展と会員皆様のご健康を祈念しご挨拶といたします。

 令和2年5月吉日

千葉県JICAシニアボランティアの会
会長 三輪 達雄